一昨日、5月18日は千葉県では「里山の日」だった。2003年5月18日に全国植樹祭が千葉県で開催されたときに里山条例が作られ、その中で里山の日とすることが決められた。この里山条例は、都道府県レベルでは全国初のものだったそうだけれど、条例のことも里山の日のことも、はたしてどれくらいの人が知っているのだろう?里山の日の前後に植樹などのいろいろなイベントも開催されているし、制定から3年たって、少しは定着したのだろうか。
里山条例では「里山協定」についても定められている。これは、里山を所有していても手入れができない所有者と、里山で活動をしたい団体との間で協定を結び、その里山で団体が手入れや自然観察をしたりする活動を県が支援するというもの。 私もこの協定を結んで活動しているNPOの会員になっている。そのフィールドは谷津田と斜面部分の森林で、谷津田では古代米を作ったり、生物の観察をして、斜面林では篠竹伐りや間伐をしている。実際に私がこのフィールドでの活動に参加したのは1回だけで、その後しばらくしてこども3号がおなかにいることがわかり、参加できなくなってしまった。ちょっと残念なことだけれど、みんなは「こどもたちも連れて遊びにおいで」と言ってくれているので、そのうちまた行こうと思っている。 こんなふうに谷津田があって、斜面林があって・・・という里山の風景は、南房総にいた頃はよく見かけたので、とても千葉っぽいものだと思っている。東京出身の私でも、なぜか懐かしさを感じる風景だ。昔話のおじいさんとおばあさんが暮らしている「昔々のあるところ」という感じ。きっとこういうところは日本各地どこにでもたくさんあって、千葉県の特徴的な風景というわけでもないのだろう。でも、千葉県は最高峰の愛宕山でも408.2mしかなくて、山と言うよりは丘陵地帯。千葉県の森林は全部が里山と言ってもいいんじゃないかという人もいるくらい。だから全国初の里山条例が作られたりしたんだろうし、里山を千葉らしい風景と言ってもいいんじゃないかと思う。 今、私が住んでいるのは九十九里平野。里山には懐かしさを感じるけれど、ここのようにずーっと平らな地形というのは、あんまり広々としすぎていてちょっと不安になる。全国的にもこれだけ広い平野はめずらしいらしく、他県から来た人がおもしろがっているそうなので、千葉県の特徴的な風景なのだろうけれど、背もたれのない椅子に座っているような心もとない感じがしてしまう。でも、ここで生まれ育った夫にとっては当たり前の風景だから、そういうことは感じないそうだ。こどもたちもきっとそうなるのだろう。私も最近では東京の実家に帰ったときに、もともと住んでいたところだったにもかかわらず(少しは変わったところもあるけれど)「道路が広いな~」「夜でも明るいな~」と驚いてしまったりもするのだけれど、九十九里平野のだだっ広い風景に慣れるにはまだ時間がかかりそうだ。
by roki204
| 2006-05-20 14:26
| 千葉のあれこれ
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