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Rちゃんとまどかちゃん

私が保育園に通っていたのは、年中のときの1年間。今のこども1号と同じ年のときだ。私の保育園では、お昼寝のとき、着替えた服を風呂敷に包んで引き出しにしまうことになっていた。ある日、私はお気に入りの服を着ていたので、しわくちゃになったら嫌だなと思い、風呂敷を結ばずに、ただ包むだけにしておいた。すると、それを見た同じクラスのまどかちゃんという子が「早く着替えようと思って結ばなかったんでしょう!」と言って、私の頭をぺチンと叩いた。
これを知り合いに話したとき、その人に理不尽だ、まどかちゃんは意地悪だと言われて、初めてそう言われてみればそうだなあと思った。私はそれまでそんなふうに考えたことはなかった。私の中では、まどかちゃんを悪く思う気持ちはなく、「そうじゃないんだけどなあ」と思いながら言えなかったという記憶しかないからだ。
でも、どうしてだろう? まどかちゃんって嫌な子だと思ってしまいそうなものだけど、なんでそう思ってなかったんだろう? その疑問が、最近になって解けたような気がする。

1号のクラスにRちゃんという子がいる。お姉さんがいるせいか、しっかり者でおませさん。ちょっとおせっかいとも感じるほどの世話好き。1号も、よくいろんなことを言われている。
「ちょっと1号ちゃん! 明日はピアノの発表会だよ! わかってんの!?」
「自分のことを言うときは『1号ちゃん』って『ちゃん』をつけないで、『1号』って言うんだよ」
などなど。
ときにはキツイ言い方をすることもあるが、根は優しい子だ。こないだも1号がケガをしたときにはすぐに先生に知らせてバンソウコウを持って来てくれた。
1号によると、こんなこともあったそうだ。外遊びのときに、2号が「春の花」をたくさん持っていて、それを1号と同じ年中のMちゃんがほしがり、2号が一つだけあげた。するとMちゃんはもっとほしいと言って、全部取ってしまった。それを見ていたRちゃん、「2号ちゃんは小さい子なのに、取っちゃダメでしょ!」と怒り、Mちゃんは泣いてしまった。「Mちゃんがごめんなさいしたから1号はすぐ許したけど、Rちゃんは許さなかった」というあたりは1号が自分に都合のいいように脚色している可能性もあり、RちゃんにもMちゃんにも言い分がありそうだけれど、Rちゃんが面倒見がよく、正義感が強いということは間違いない。
そんなRちゃんだから1号は仲良しだし、ときどき外遊びで一緒になるだけでクラスは違う2号もRちゃんのことが好き。1号の言葉を借りれば、「2号は甘えんぼさんになってRちゃんに抱っこしてた」そうだ。

こんな話を聞いたり、私自身Rちゃんとしゃべったりしていると、私のクラスメイトだったまどかちゃんもこんな子だったんじゃないかなあと思えてくる。それだったら、私がまどかちゃんを嫌っていなかったのも当然のことだ。
来週から2号は進級して年少になる。年齢別に活動する時間もあるが、基本的には1号やRちゃんたち年長とも同じクラスで、一緒に活動する。きっとRちゃんは1号も2号もまとめて面倒みてくれるだろう。
by roki204 | 2007-03-28 14:42 | こどもたち
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