少し前に「左右判定テスト」というタイトルでjukaliさんからメールが来た。質問に答えると政治的・経済的に右か左かを判定するというHPがあるからやってごらんという内容だった。その結果がどうだったかということはさておき、私はメールのタイトルを見たときに、てっきり右利きが左利きかを判定するテストのことだと思ってしまった。右利きか左利きかなんてことは、見ていればいずれわかることなのだから判定テストをするまでもないのだけれど、こども2号が右利きなのか左利きなのか、いまいちはっきりしないので、そんなふうに思ってしまったのだ。
2号は両方の手を器用に使っている。小さいうちはみんなそういうもので、それがだんだん右利きか左利きかがはっきりしてくる。2号は3歳半なので、そろそろどっちなのかが分かる頃だと思うのだけれど、物を投げたり、ハサミを使ったりは右手、鉛筆を持つのは左手、食事のときなんてスプーン・フォークは右手、お箸は左手を使うのだ。複雑な動きをして難しい鉛筆とお箸が左手なので、左利きなのかなあとは思っているのだが。 夫の弟は元々は左利きだったらしい。ところが、ひいおばあちゃんが右手を使うように直させたそうだ。おばあちゃんと義母がこの話を教えてくれたのだが、二人は直さなくてもいいと考えている。夫と私も無理に直す必要はないんじゃないかと思っているので、同じ考えでよかった。むしろ義母たちは「左利きには天才が多いって言うよね」とか「両方使えると便利でいいよね」などと言って喜んでいる。 今まで私は左利きということについてあんまり深く考えたことがなかったのだが、2号が左利きとなると、8割だか9割だかが右利きのこの世の中では、左利きにとっては不便なことが多いことに気づく。ハサミや缶切りなどの小物類は、左利き用は値段が高いというのが理不尽ではあるが、あるだけましなのかもしれない。冷蔵庫や電子レンジのドア、家や建物の造りなども右利きに使いやすいようになっているのだろう。急須は左手で注ぐのは困難だ。コーヒーや紅茶のポットは注ぎ口と持ち手の角度が180度だからどちらの手でもできるけれど、なぜ急須は90度なんだろう? 左利き用急須というのもあるのだろうか。駅の自動改札も右利き用だ。自動販売機のお金の投入口もたいてい右側にあるんじゃなかったっけ? こういう不便さは左利きであることが原因ではなく、左利きが少数派であり、少数派のことを顧みない社会であることが原因だ。そして、そうやって考えていくと、左利きに限らず、その人の持つ性質などが少数派であるために(あるいは、数の上では決して少数ではない場合でも立場が弱いために)、不便なことがあったり、もっとひどい場合には苦痛なことがあったり、差別されたり、不当な扱いを受けることが多くあることを、改めて考えさせられる。 自分自身が多数派に属することが多いと、つい少数派のことを忘れがちになってしまう。少数派の小さい声にこそ耳を傾けるべきなのに。これからは、左利きの2号が、そのことを私にいつも思い出させてくれるだろう。
by roki204
| 2007-01-23 13:09
| こども2号
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