1週間ほど前のことだっただろうか。朝、授乳した後、こども3号が私の顔を見て笑ったような気がしたので、夫にそのことを話した。すると夫は
「おもしろい顔して見せたの?」 いいえ、眠くて疲れた顔をしていました。3号に朝5時から30分おきに起こされて、4回目のときでしたから。あなたはぐっすり眠っていてご存じないでしょうけど! 1号、2号と同じように3号も生後2、3日くらいから口の両端を上げてにっこりと笑うような表情をしていた。最初は少しだったのが、だんだんにっこりの度合いが高くなり、つられて笑わずにはいられないくらいにかわいらしく楽しそうな笑顔になってきて、笑う回数も増えてきた。でも、これは「新生児微笑」と言われるもので、普通の意味での「笑う」というのとは違うそうだ。まだおもしろい顔をして見せても、それをおもしろいものだと認識して笑うということができるほどには成長していない。それでも気分が悪いときにはこんな表情はしないので、気分がいいことは確かなのだけれど。 これも赤ちゃんなりの生き残り戦略というものらしい。にっこり顔をされれば世話をしている人も気分がよくなり、もっと世話をしてやろうという気になるのだから。 丸っこくて額が広い赤ちゃん特有の顔がかわいく見えるというのも、弱い赤ちゃんが生き残るための生物の仕組みだそうだ。世話をして守ってあげようと大人が思うようにするために、本能的に赤ちゃん顔をかわいいと思うようにできているのだ。これは同じ種に限らず、他の種の赤ちゃんのこともかわいいと思うようになっていて、私たちが犬や猫やいろいろな動物の赤ちゃんを見てかわいいと思うようなことが、動物たちの場合にもあるらしい。大人同士なら水のみ場でシマウマがアフリカゾウに場所を譲るけれど、相手が赤ちゃんシマウマだとアフリカゾウが譲るとか、そういうようなことがあったそうだ。まあ、相手がライオンだったら、赤ちゃんシマウマは「かわいい」ではなく、「おいしそう」となるのだろうけれど。 こんな話を聞くと、生物って本当によくできているよなあと思う。そう思いつつ、3号の戦略にコロッとひっかかり、眠くても疲れていても、にっこり顔を見ればイライラする気持ちも吹き飛んでにっこりしてしまうのだ。 昨日の朝、1号と2号と私で3号の顔を覗き込んだら、また3号が私たちの顔を見て笑ったように見えた。急いで夫を呼んだけれど、残念ながら夫が見たときにはもう笑っていなかった。でも、新生児微笑ではなく本当に笑うようになるのも、もうすぐなのかもしれない。
by roki204
| 2006-09-19 12:31
| こども3号
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