見渡せば柳桜をこきまぜてみやこぞ春の錦なりける 素性法師
お花見は毎年、東金市の八鶴湖に行く。こども1号がおなかにいるときからだから、今年で6回目になるかな。 桜の名所として知られる八鶴湖にお花見に来ると、私はいつも冒頭の歌を思い出す。中学か高校の国語の教科書に載っていたもので、思い出すと言っても「柳桜をこきまぜて」の部分だけだったのだけれど、たぶん、言葉のリズムがおもしろかったのと、その情景を想像してきれいだろうなあと思ったのとで、心に残っていたのだと思う。そして初めて八鶴湖でお花見をしたとき、ああ、これだ、これが「柳桜をこきまぜて」だと感動したのだ。 ただし、「こきまぜて」と言っても、八鶴湖の場合は、桜は湖の周りぐるっと1周あるのに対し、柳は一部にあるだけ。昨日、数えてみたら4本しかなかった。でも、桜のやわらかいピンクと、柳の若い葉っぱのやわらかい緑の組み合わせは本当にきれいだ。 毎年、そう思って感動していたのにずっと調べてこなかったのだけれど、ブログに書くからには調べなくちゃと検索してみたら、歌の全部と詠んだ人と古今和歌集の歌だということがわかった。この人がどんな人で、ほかにどんな歌があるかも出ていたけれど、それはよく読まなかった。「柳桜をこきまぜて」で検索すれば、ちゃんとヒットしていろんなことがわかるんだから便利でいいけれど、和歌とか、この歌で詠まれた大昔の情景と今の八鶴湖がつながっているように思えることとか、何かそういうゆったりとしたものと、ネットという近代的でスピード感のあるものとの組み合わせが、なんだか不思議だ。 さて今年のお花見、土曜日は都合が悪く、昨日の日曜日に行ったら、あいにくの天気。でも、桜は満開できれいだったし、柳桜の組み合わせもきれいだったし、例年通り、じゃがバターや焼きそばやたこ焼き、お好み焼きなどを屋台で買って食べて、こどもたちも楽しそうだった。屋台で買うものって、衛生的なこともちょっと不安だし、それがサービスだと思っているのか、ソースやマヨネーズや塩などの調味料がこれでもかってくらいにたっぷりとかかっていて、ほんとに体に悪そう。でも、年に一度のことだし、お花見しながら外で食べるとおいしく感じてしまう。夫はビールも飲んで、ご機嫌だった。 こども1号がおなかにいたときも、2号がおなかにいたときも、「来年の桜は一緒に見られるね」とおなかに向かって話しかけた。今年は3号に。 2号は今朝、保育園へ向かう車の中から桜を見つけて、「ここもお花咲いてるよ~」と嬉しそうに言っていた。食べることが大好きで、昨日も「たこ焼き買って~!!」などと騒いでいた2号、花より団子で桜なんか全然見ていないのかと思っていたけれど、ちゃんと見ていたんだね。来年もみんなでお花見に行こうね。
by roki204
| 2006-04-03 21:02
| 家族
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